実験概要
私達は日常的に、自然放射線と呼ばれる自然界に元から存在する放射線を浴びています。そこで私達は、身の回りにある石や物が実際に放射線を含んでいるかどうかに興味を持ちました。そこで、X線回折を行い、放射線の有無と石の構成成分を調べました。実験で用いた試料は以下のものです。
・高御位山(兵庫県)
・加古川(兵庫県)
・花崗岩(韓国産)
・湯の花(入浴剤)(岐阜県)
- *実験1* IPを使った測定
- まずはIPシートを用いて、それぞれの石の放射線の有無を測定しました。
IP(イメージングプレート)は、プラスチックの板上に蛍光体を塗布した、高感度の二 次元X線像記録フィルムです。X線像を一時的に蛍光体に蓄え、後でレーザー光を当てて その潜像を読み出すことができます。
測定試料の上にIPシートを載せ、1日〜2週間置いた後、IPシートを画像読取装置に挿入し、デジタル化された画像を出力しました。
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*実験2* ディフラクトメーターを用いた測定 -
この実験ではディフラクトメーターを用いて、石の構成成分を調べました。

下図のように入射X線に対して試料、計数管を回転させると、X線と試料のなす角度がθ のときに散乱されるX線強度が計数管の角度2θの関数として記録紙上に記録されます。 θがブラッグの反射条件を満たしたときにX線は強めあい、ピークとして観測できます。得られる結果は物質の結晶構造や構成元素によって異なるのでシミュレーションと比較することで試料を特定することができます。
※ブラッグの反射条件
2dsinθ=nλ
ここで、dは結晶面の間隔、θは結晶面とX線が成す角度、λはX線の波長、nは自然数です。この条件が満たされているとき、X線は反射されます。
まずは得られた結果から、ピークが出た時の2θの値を読み取り、格子面間隔dを算出しました。 次に、ピーク値が最も大きく出ている上位5つのdの値と、データベースのdの値を照らし合わせて近い値を見つけることで、構成成分の特定を行いました。